タイ国王が火葬された場所 (Phra Meru Mas)へ。タイ人の想いが巨大な建物に!

タイ国王が火葬された場所  Phra Meru Mas

11月6日〜8日まで、タイ・バンコクにあるお寺に滞在をしてきました。

日本からブッダガヤまでの行く間にタイを経由で行くので、昨年に続き今回も昨年同様に、タイの友人僧侶がいるお寺に、他のタイ僧侶と混じって宿泊させてもらいました。

部屋は100年以上前に建てられたものを何度もリノベーションしている建物の中で、真っ白の壁に板の床、そこにタイ式のゴザと枕のみ。

トイレは水洗ではなく、自分で水を流すスタイル。

もちろん、シャワーは水。

大変シンプルな建物部屋でしたが、生活するには十分。

滞在したお寺については、また別の記事でかきますが、今回タイ滞在中に訪れた場所について書いていきます。

喪が明けたタイ

ちょうど一年前、10月13日タイの前国王、プミポン氏が88歳で亡くなりました。

そのニュースは世界中に広がり多くのタイ人が王宮に集まり、そして悲しみに暮れている様子は大変印象的でした。

1年前タイを訪れたときは、ちょうど喪の期間で、街中は黒い服を着た人達で溢れ、私の友人達もみな黒い服を着ていたのを覚えています。
黒い服を着ない人でも、黒いリボンをつけて裳に伏している状態を示している人もいました。

よく利用するタイ航空のHPも、すべてカラーがなくなり白黒の状態に。

日本では、考えられない雰囲気だったことを覚えています。

当時「なぜタイ全体が国王に対してこれだけ悲しい雰囲気になるの?」という今覚えば失礼な質問をしたことを覚えています。

そのときの答えは、

「タイ国民のために尽力を尽くした国王だったから」
「だから国民みんなは、国王に対して感謝している。そして愛している」

国王と言うと私の印象では、日本の天皇と同じかと考えていましたが、当時タイの友人に言われたのは

「天皇は象徴だが、国王は象徴ではなく様々な国民のための活動・事業をしてくれた」

実際に王宮内に砂糖工場などの様々な工場を作り、多くのダムなども造ったと言われており、4000近くの国民のための事業に尽力を尽くしたと説明してくれました。
王宮の近くを通った時、広大な敷地で驚きましたが、その中は王宮と言いながら多くの工場が今でも稼働していると教えてくれたのを覚えています。

話を今回の滞在に戻しますが、今回は、国王が火葬された場所「Phra Meru Mas」へいってきました。

現地の人は、「ペェルマ」と発音していました。

詳しい紹介のHPが作成されているので、英語ができる人は参考に。

火葬されたのは、10月26日。

その1週間程後に訪れました。

ちょうど真ん中に見える高い建物が、火葬された場所。

火葬後、この場所は1ヶ月ほど限定で一般公開されている期間で、朝8時にこの場所に到着すると驚くほど多くの人が、順番を待っていました。

僧侶と一般の人達との受付が分かれてあり、私は友人僧侶と共に僧侶専用の受付に名前を書き、タイ僧侶に混じり椅子に座って待ちます。

一般の方々はすでに何百人という人達が待っており、ひっきりなしに人が集まってきて、学校の生徒達もたくさん並んで待っていました。

広大な土地に並ぶテント

そこで待つ子供達

10分ほど待ちある程度僧侶が集まったら、中へ案内されました。

とにかく広大な土地で、臨時に建てられた建物とは思えない豪華な建物。

僧侶は団体で敷地内を移動しながら、至る所で記念撮影をしていきます。

とにかく写真撮影が大切なようです。

遠くからの記念撮影が終わると、次は国王が火葬された場所の近くへ。

周りの人と比べてもらうと、大きさがわかると思います!

とにかくでかい!!

そして、金色が青空に映え綺麗に輝いています。

これが火葬場とは、いわれないと思いません。

周りでも多くのタイ人がカメラを向けて、記念撮影を楽しんでいました。

メインの火葬をした場所の周りには、この建物を作った際の記録と、前国王の業績を紹介するパビリオンがいくつもの建物が建てられており、中には綺麗な綺麗な装飾の一部や設計図、建設中の動画、そして、国王が行った偉業を紹介する写真や文章が展示されていました。

館内はすべて写真撮影可。

老若男女みんなスマホやカメラで写真を撮りまくり。

約1時間ほどかけて団体ツアーは終了。
それでもじっくり見たわけではなく、サラッと歩いて見ただけなので、ゆっくり見て回っている人達は半日ほどかかるのではないかと思います。

私自身も僧侶としてタイ僧侶に混じって歩いていると、人々が僧侶にどのような行動をとるかよくわかり、僧侶が近くにくるとすぐ道を空ける人達や、僧侶が通るときに手を合わせて拝む人達の姿が大変印象的で、僧侶が大切にされているという事がよくわかりました。

訪れてみて

この場所自体ある意味テーマパークのようになっているので、多くの人が国王の別れを悲しみながら、国王の偉業を学び、そして自国の技術や伝統的な神様を知ることもできる、大変素晴らしい施設だと感じました。

もちろん多くの資金が投入されているので、

「ここまで巨大なものを作る必要があるのか?」と思う人もいるかもしれません。

「もっと違うことに使えばいいのではないか?例えば貧困対策など。」

それに対して私のタイ友人僧侶が答えてくれました。

「確かに多くのお金を使っているが、国王はそれ以上に多くの事を私たちにしてくれた。そして、多くのお金を得る機会を私たちにくれた。
その金額と比べれば、私達が国王に対して使ったお金は微々たる物だ。

これが私たちからの、国王に対する感謝の気持ちなのだ!」

国民の国王に対する想いの強さを感じる建物・場所でした!

1ヶ月限定で見ることができなくなるのは大変残念だが、訪れることができて心からよかったと思える場所でした。

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