Death Lab 「死を民主化せよ」 in 金沢 21世紀美術館へ

Death Lab 「死を民主化せよ」 in 金沢 21世紀美術館へ

あなたは

  • 死について
  • 弔いについて
  • お墓について

考えたことありますか?

金沢の21世紀美術館へで行われている Death LAB が主催する展示会「死を民主化せよ」に行ってきました。

Death LABとは、カーラ・マリア=ロススタイン氏がコロンビア大学院建築学部に立ち上げたグループで、人口がより集中し、無宗教の人々が増えているいま、都市においていかに「死」を組み込むかは、アーバンプランニングにおける重要な課題となりつつある。都市生活におけるライフ・サイクル、ライフ・デザインのなかに「死」を民主的に取り戻すこと。それが2013年に創設された「デスラボ」のミッションだ。と記されています。

概要
都市における「死」をめぐるさまざまな問題―人口集中とそれに伴う深刻な墓地不足、少子高齢化、無宗教を支持する人の増加、火葬の二酸化炭素排出による環境負荷など―を考えれば、これまでにない葬送の方法を発明しなくてはならないことは当たり前の話かもしれません。
コロンビア大学の「デスラボ」は、このような課題に正面から向き合い、環境、時間、空間といった街の多種多様な制約に対応できる「死」の未来を、宗教学や建築学、地球環境工学、生物学などを横断して探求する最先端の「死の研究所」として世界的に注目されています。
この展覧会では、デスラボを主催するコロンビア大学准教授のカーラ・ロススタインとともに、「郊外へ疎外される『死』をいかに街に生きた形で取り戻すのか」「現代の都市文化に見合う『生と死の循環』とは何か」「個人が死者を追悼する空間でありながら、都市のインフラストラクチャーにもなるような公共空間はどのように実現できるのか」といった問いに対する革新的な可能性を建築模型や映像資料を通してご紹介します。

    (HPより転機)

実際みた感想

21世紀美術館自体が、シンプルというかモダンな建物であり、館外にある講演からなにか新しい発見や非日常があるのではないかと、わくわくする施設。

Death Lab自体の展示は、大変シンプルで限られた空間で行われていました。
もう少し広い展示を想像していましたが、無料なので贅沢は言えません。
ただ、狭い空間でもテレビを使った映像を流すことで、一見あまり展示物が内容に感じますが、長く滞在することができました。

端的に感想をまとめてみると。

・アメリカで起こっている、死や遺体、そして、葬いに関しての問題が主。
そのまま見ると、そうなのかで終わりそうですが、日本との宗教の違いからくる、遺体や葬いの仕方の違いを考えて見ると面白いと思います。
(特にアメリカに多いキリスト教徒の死後の考え方や、埋葬の考え方について)

・実際にあるアメリカの新しい形の墓地の話が中心となり、なぜ今までは遺体をそうしていたのか?これからは、遺体にも権利がある。などという新しい考え方。

また、今までどういう墓地のあり方だったのか、そしてこれからの新しい墓地のあり方、考え方が語られていました。

実際都市部でこれからの死ぬ人の数に、墓地のキャパが足りなくなる現状を数値で示し、その時にどういう墓地を作っていくのかという提案がされていた。
日本の都会における墓地不足から、納骨堂や新しい形の葬いの仕方につながるっているように感じました。

・特に興味深かったのは、火葬について。
遺体を当たり前に火葬している日本とは違い、土葬が主流だったアメリカで、現在50パーセントまで火葬が進み、そのメリットや遺体が環境をどう循環して行くのかという合理的な考え方が語られていましたが、日本では本来、遺体は土に還すものと考えられていたはずなので、改めて日本の当たり前が他国では違っており、そして、自然の摂理にのっとった葬い方だったのかということを考えさせられた。

・あくまでもアメリカ社会での例でしたが、死というより遺体や墓地、葬い方のというものを考えさせれらる展示でした。
普段その分野に触れている僧侶なのでそうだ、そうだと考えながらみれましたが、普段死や葬いなどに触れていない人にとっては、死について考えさせられるいい展示だと感じました。

死について
アメリカの現状について
お墓や肉体について

そして、自分自身の死後について

などに興味がある方は、見に行かれることをおすすめします!

最後に

改めて展示物を考えていると、アメリカでも宗教離れが進んでいることを感じました。

今までは、宗教に基づき、肉体や火葬について考えられ、実践されていた物が、根幹の宗教離れにより、全ての意味が通じなくなり、ただの習慣になりかけている。
その中で、合理的に死後の肉体を考えるのか、もう少し言うと死後の肉体が自然界の物質としてとらえる形に変わっていることが読み取れる展示でした。

Death Lab 「死を民主化せよ」の展示について

期間:2018年7月7日(土) 〜2019年3月24日(日)
時間:10:00〜18:00(金・土曜日は20:00まで)

料金:入場無料

金沢21世紀美術館について

所在地:〒920-8509石川県金沢市広坂1-2-1
Tel:076-220-2800 (代表)
Fax:076-220-2802

開館時間

展覧会ゾーン

: 10:00~18:00(金・土曜日は20:00まで)

交流ゾーン: 9:00~22:00 *各施設の開室時間はそれぞれ異なる。
休館日

展覧会ゾーン:  月曜日(休日の場合は直後の平日)、年末年始
交流ゾーン:     年末年始 *各施設の休室日は展覧会ゾーンに準ずる。

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